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* 其の六 *

あぁ、とうとう旅の最終地パリに到着してしまいました…
(ずーっと田舎の田園地帯風みたいな長閑な風景だったのが
トンネルを抜けると雪国…ではなく、花の都が目の前に現れます☆)
当初「10日間〜!?」と長く感じられるであろう事ばっかり
考えてましたから(毎日が御伽話の出来事みたいで幸な充実感があった為)
実際に過ごしてみると早く思えて仕方ありません…。

新凱旋門

新凱旋門の近くにある、今回のツアーでは気合が入った
ゴージャスなホテル「ソフィテル・パリ・ラ・デェファンス・
グラン・アルシュ」
前でバスを降り、南仏から5日間お世話になった
レダさんとお別れ…私、学生時代のホームスティん時だって
これほどまでに感極まって抱き合ったりキスしたりで
さよならするのってなかったですよ( ̄□ ̄;)!
…ほ、ほんとフランス人って温かいんだなぁ〜(しみじみ)。
ますますフランスが大好きになったから、また絶対に来る事を約束しました。

16 パリ

宿泊するのはパリの西側に位置するラ・デェファンス地区…東京に例えるなら
お台場、かな(’’*)?近代的な建物が多い、新しい集客スポットです。

ラ・デェファンス地区 ソフィテル・グラン・アルシュ 新凱旋門から凱旋門へ

夕食までの時間、明日の自由時間で乗るメトロの乗り場などの土地勘を養う為、
添乗員さんに連れられてショッピング・モールへ。大体の道案内をして頂いた後は
解散となったので、買い物に…妹のリクエストで「L'OCCITANE(ロクシタン)」に入る。
やはり本場!東京の支店より安い値段(およそ半額)です♪ 日本じゃ輸入されてない
商品も幾つかあって、珍しいスティック状の練り香水なんかも売っています。
そーんでもって一番の特筆すべき点なのですが、あのー…例えば日本なんかでは
こーゆう女性向け化粧品など置いてあるショップの店員さんって
若い女の子ばかりじゃないですか。フランスでは、ちょっとカワイイ感じの
男の子ばっかなんですよォ(〃д〃)…何気に最大のカルチャー・ショックだったかもしれん(笑)。
お客さん一人ずつに対して、親切に声を掛けて商品紹介をしてくれます。
で、さんざフランス人=不器用説を唱えてきましたが、可愛いラッピングだって
お兄さん達が頑張ってくれるから、御願いできちゃうんです☆
「日本に出店してる渋谷や表参道のロクシタンも人気あるよー」って、レジ係さんに
話したら、胸に手を当てて感激してくれました。・:*:・( ̄∀ ̄ )。・:*:・
ちょっとしか買ってないのに、サンプル一揃い入れて下さったよ。
***
薬屋さんで(カシスやフランボワーズが透明な飴の中に入った綺麗な)キャンディや
お洒落な歯ブラシなど、ごっそり買い込む妹…確かにお土産として配るのって、いかにも
観光地の〜ってより、こーゆう日常品のが物珍しくって喜ばれたりなんかするモンね☆
***
さてはて、ホテルに戻って…部屋の豪華さを堪能しつつもディナーへ。
良いホテルだけあって、飲み物代も高っ!…でも、折角だから妹と良質ワインを選びました。
一緒のツアーに参加しているベガルタ仙台マダムさぽ2人と同席になったので
海外&日本サッカー話で盛り上がりつつ、夜は更けてゆきます。
スタッフも優しくて素敵な方ばかり♪ いつものパターンながら、
チラっと話して仲良くなって一緒に写真を撮って頂きました。
***
翌日の午前は昼食まで各自お好きに自由行動〜(o≧▽≦)o
本当はオプショナルツアーで「ヴェルサイユ宮殿の見学」なんてのも
選べて、非っ常に心惹かれていたのですけど…妹がパリ市内で
どーしても行きたがってる場所があったので、やむなくパス!
…添乗員さんにまで「何処ですか?」と言われてしまった、あんまり
ガイドブックにも紹介されていないサン・ジェルマン・ロクセロワ教会
の位置を地図などで下調べして、とりあえず向かってみる(’’*)。
ところで、ホテルから最寄のグランダルシュ・ドゥ・ラ・デェファンス駅ってば
RER(高速鉄道)も通っていて(自販機は難しいので窓口で買う様に教わったのですが)
切符を買うにも間違えられ、売り子のオバハンには高笑いされるわ…「やっぱパリは
感じ悪〜」と印象を受けたりなんかもしましたが、別に観光客に対してじゃなくって、
生まれも育ちもパリ市内っつうクレモンティーヌだって喧嘩すると著書で語っていたので、
まぁ日常風景なのかも?^^;パリのメトロはロンドンの地下鉄と思って乗ったら大間違い!
と、さんざ同じツアーの渡仏経験者さん達から脅されまくってたので…小心者の私は内心
ビクビク(><;)。隣の妹は堂々としたモンでした。いかにもウチら観光客だから
ってんで、わざわざドイツ人観光客一団が周辺の席に集まってきました。同じヨーロッパ人
ですら…やはり警戒するモンなのね〜と妙な感心をしているうちに、目的地である
1号線「Louvre Rivoli(ルーヴル・リヴォリ)」駅へ到着、乗り換えもせず
一本で来られてラクラク♪ 名前からもお分かりの通り、ルーヴル美術館の近くへ出ます。
一緒に降りたマダムが感じ良い方で、微笑んで出口のドアを押さえて待っていてくれました。

礼拝堂 サン・ジェルマン・ロクセロワ教会

駅を出て直ぐ目の前に大きな建物が!…と思ったら、
まさに妹待望のサン・ジェルマン・ロクセロワ教会。・:*:・( ̄∀ ̄ )。・:*:・
分かりやすい場所にある上に、まさかここまで立派なのを想像していなかったので
もービックリ!妹は出発直前にハマった『マダムの幻影』(藤本ひとみ)の主人公ルナールが
大好きなので、彼が赤子の頃に捨てられていたとゆー設定のサン・ジェルマン・ロクセロワ
教会
を訪れてみたかったのでした。丁度、美しい鐘の音(←後からガイドさんに聞いた話にゃ
これが合図で「サン・バルテルミーの大虐殺」が始まったのだとか( ̄□ ̄;)!ひィい〜
映画『王妃マルゴ』見直したくなりました…ってゆか、凄い歴史的出来事に関係してる教会
じゃん!?マイナーなんかじゃないですよねー(><;)?)が響く中、周囲をグルグル回って
まじまじと観察していると…神父さんが現れて、優しく微笑んで下さいました〜(〃д〃)。
午後、再び行った時には中へ足を踏み入れる事ができたので、地元の方々が集まる
こじんまりとしたミサを見学したりなんかしました。
***
一番の目的が予想以上にあっさりと達成されたので、後は時間の許すまでパリの街を散策。 エッフェル塔を遠目に眺めながらセーヌ川の横道を沿って、ルーヴル美術館
通って、チュイルリー公園へ…日曜日なので多くの人が集まっていて、
大道芸人なんかもいました。フランスの国立劇団コメディ・フランセーズ前で
並ぶ人々をすり抜け、パレ・ロワイヤルへ辿り着き、アーケードを覗いたり
ベンチで足を休めたり…と、そろそろ待ち合わせ時間が近づいて来たので、指定された
オペラ座へ。地図で見て想像していたより、パリの街は狭いので移動し易かったです。

オペラ座 内部

公演のない時間帯は自由に見学できるとあって、賑わっていました。
簡単な荷物チェックを受け、中へ潜入!受付の男性が私達の顔を見ると直ぐと日本人と
分かったらしくて(ここだけの話、今のパリは中国人観光客ばっかりなのです^^;)
日本語で挨拶してくれました☆ かなり混雑していたので、売店までしか行きません
でしたが、ヘンデルやリュリの銅像があって落ち着いた雰囲気の素敵な場所でした。
***
お昼は久しぶりの日本食…通常であれば、大のご飯党の私が大喜びするハズなのですけど
折角だからフランス料理のが良い、なんて我ながらビックリの心境に…フランスでも
健康的な和食がブームとゆー事でパリに幾つか店舗があるそうですが、殆どバッタもん
なのだとか、ツアーではキチンと日本人スタッフが営業している店だったので
まっとうなトコでした。フランスも南北が海に面している為、魚介類が豊富!
出てきた天麩羅のエビはブルターニュ産だったそうです、新鮮でした♪
***
午後からは、いよいよバスでの市内観光スタート!

ナポレオンの陸軍士官学校

車窓より、コンコルド広場シャンゼリゼ通り凱旋門シャイヨー宮
陸軍士官学校エッフェル塔アンバリット軍事博物館
プティ・パレ&グラン・パレブルボン宮サン・ジェルマン地区&カルチェ・ラタン地区 サーっと通過して、ソルボンヌ大学前から徒歩でサン・ミッシェル・ノートル・ダム寺院へ。

入口から見上げた図 サン・ミッシェル・ノートル・ダム寺院 薔薇窓

…ついに『ジャンヌ』エピローグの場、か( ̄□ ̄;)!なーんて、じっくり見て回れる状況では
ありませんでしたの。写真の切羽詰り方でも見受けられますが、何せ新ローマ法王が
ヴェネディクト16世に決まってから初の日曜ミサ…もー寺院前には懺悔をする人達の
長蛇の列。中に入れば、暗いので前の人頼りでやっと歩く感じでして。
…本来であれば、もっと感動するところだのにィ〜(><;)。
しかし、まぁ、こんなタイムリーな出来事に重なるのも滅多にない機会なので…
入れただけラッキーですよ☆とガイドさんも仰ってました^^;
***
凄い急ぎ足だったので、何が何だか分からんかった箇所もありますが…
佐藤賢一さんの小説で御馴染みのカルチェ・ラタンやら、『風木』関連では
フランスの学校制度なんかをガイドさんと喋りながら、最終場所の土産物屋へ。
…当然ながら、こーゆう提携店で買えるモノって、たかが知れてるので
夕食までの自由時間を再び観光で費やす事に。
***
先程オペラ座でリュリ像を見たので、映画『王は踊る!』を思い出して
相方を探しに…奥まったトコにあるモリエールの噴水を発見☆
立派な彫像ですが、可哀想に水が枯れていました(涙)。

モリエールの噴水 ホテル・リッツ

後はダイアナ妃が最期に宿泊していたとゆーホテル・リッツへ。
(余談ですが、事故現場もバスで通りました)
出入り口がこじんまりとしてるので、ちょっと気づきづらかったです…
細い路地を入ってく道だったので、物乞いの子供やらゲイのカップルとすれ違いました^^;
***
夕食はエスカルゴ!生まれて初めて食べるカタツムリ…と考えると気色悪いんですが、
バジルのソースなど味付けが最高で美味しかったです〜(o≧▽≦)o
あぁ、思い出しただけで涎が…。なかなか注文したワインが来なくて待ちぼうけ
食わされましたが、お店の人が丁寧に謝ってくれました(…珍しい?)。
***
お腹が一杯になったところで、バトーパリジャン社のセーヌ川クルーズへ!

エッフェル塔

…楽しかったです!丁度、段々と暗くなり始めた時間だったので、あちこち
ライトアップされて綺麗でした〜。・:*:・( ̄∀ ̄ )。・:*:・ 座席に着いてるのは
勿体無いと思い、甲板へ出る事にして、上機嫌でBGM「パリの空の下」♪に合わせて
リズム取りながら移り変わる景色を眺めました。すれ違う船の乗客や
橋の上の子供が手を振ってくれるから面白かったです☆
***
後半、バスの運転を担当してくれたアンメディサンさん…めちゃくちゃイイ方で
添乗員さんが手続きするのを手伝ってあげたり、私の単純フランス語を猛烈に褒めて
一生懸命、新しい言葉を教えてくれたり…と短い時間だったのに、ずーっと仲良くして
下さいました。もうパリの人=冷たい、なんてイメージ吹き飛んじゃいましたよ♪
彼の好意により、何と普段では止められないシャッター・ポイントで降ろして下さり
凱旋門コンコルド広場の素晴らしい夜景をバックに写真撮影する事ができました!
ホテルに到着しても投げキッスで見送って下さいました…あぁ、何て優しい人なんだ(感涙)。
17 CDG空港

翌朝、荷造り(モン・サン・ミッシェルでゲットした仏王家系図などの紙類が折れない様に
スーツケースの窪み部分へ固定しました)を終えて、CDG空港へ向けて出発です。
司馬遼太郎も『街道を行く』で書いていましたが、日本とは違って
外国は有名人の名前を地名や施設名に付けるパターンが多いんですよね。
シャルル・ド・ゴールも世界大戦後にフランスの国威を復活させた大統領…でもって、
『若インディ・ジョーンズ・シリーズ』(私の好きなハリウッド俳優
ショーン・P・フラナリー主演)とゆーアメリカのドラマにも登場します☆
途中、バスの車窓からフランスW杯で使用されたスタジアムなどが見えました。

CDG空港

妹が去年ドイツへ行く為に経由した時はエール・フランスを利用していたから
新しい空港の方だったそうですが、今回は帰りの便もルフトハンザなので古い空港の方へ
案内されました…噂に聞いてた程、お土産屋がないってワケじゃなかったですけれど
やっぱりちょっと寂れていましたね^^;プランタン銀座の店内放送で流れる可愛いメロディ
(はフランスの空港と同じ)が聞けて感激。・:*:・( ̄∀ ̄ )。・:*:・
***
…と・こ・ろ・が、最後の最後でー!
何と乗るハズの飛行機が来なくって…空港で待ちぼうけ。
ひょっとすると今日は泊まり?なーんて周囲が心配する中、約1時間の遅れで乗り込む事が
できました。(しかし「フランスに未だ居て良いよ」って事だったのかしらん?)
従って、乗継時間が少なかった為、ウチらのツアーで一部のスーツケースが
置いてけぼりに…私と妹の分も。まぁったくルフトハンザめぇ〜っ(><;)。
翌朝、宅配便で届けてくれたのは有難かったですが…着くまで、お土産物が無事か心配でなりませんでした^^;

さようなら、フランス!

帰りの飛行機ん中では、ちょっと見たいと思っていた映画『ウィンブルドン』が
放映されていたので、ヘッドフォンのチャンネルを合わせる…字幕がアラビア語、
吹替が英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語しかなく、ちょっと懐かしさ感じて
分からんくせに無理矢理フランス語を選択してみたり…何だか本当にフランスを離れてしまう
んだ、とゆー実感が沸いてきて…無意識に号泣している自分に気づくまで暫く時間が
かかりました。行く前より、遥かに好きになってしまったフランス…自分でも、まさか
ここまで惚れ込んで気に入ってしまうとは予想していませんでした。
良き人達との出会いに恵まれ、最高の10日間を過ごす事ができました(大感謝)。

また、いつか、絶対に再び訪れたいと思っています…!!!



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